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その2 朝モヤと燧ケ岳アタック

その1・出発~尾瀬沼到着のつづき・・・


日暮れまで、ヒマにまかせて湿原をウロつき
本日の”基地”に帰宅

すでに5時になろうとしてるのに、案外明るい・・・
完全に日が暮れる前にメシを作って~・・・


計画通り、コメを炊いて~
っと、思ったら、フタ代わりのアルミホイルを忘れた
なんとなく持ってきてたマッコリカップがフタに丁度良い

が・・・なんだ?この吹きこぼれとケムリは??
圧がかからんな・・・これじゃ・・・


(こりゃダメだ・・・と思ってたので)想像以上の出来
食える!ちょっとボソボソなだけ。
ちょっと底がコゲてるだけ

登山でコメ炊くのメンドイな
次はもっと簡単なご飯買って来よう


お湯に突っ込んでおいたキーマカレーをかけて~

カレーかけちゃうから、ご飯の出来はたいした問題ではない
メッチャうまい


メシ食って、もうPM6時近いのに、まだ明るい。
山なのに陽が長いな~

やることないので、ウロウロ徘徊・・・
ヒマだろうから本とか持ってきたけど、それも勿体ない。
明るいうちは、イロイロ目に焼き付けたい


相変わらず燧ケ岳は雲の中

少しくらい姿を見せてくれないものか・・・

と、テントに戻ろうと歩いて・・・
ちょっとふり向いたら・・・

おおお!雲が!雲が飛んでいく~
見えるか!みえるのか!?


また湿原の木道に戻り、カメラを用意
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雲は取れそうで、また次の雲がかかったり・・・
なかなか明日目指す頂上までは見えない・・・



陽が傾いて、かなり冷え込んできた。
ビジターセンターの温度計で、6~7℃くらい。
ダウンベストに薄手のダウン重ね着。でも寒い。
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一眼レフの電池も、冷えてしまったか?突然目盛りを飛び越して
ピコーンピコーンとカラータイマー状態の電池切れ
ポケットで電池を温めながら、何とか使える


今まで空が全部、雲で覆われてたのが、
山頂のあたりにまとわりつく雲だけに
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沈みかけのお日様も、見え隠れするようになった


お日様が沈む
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分刻みで色が変わる
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この時間までボケ~っと景色を見ていられるのは、泊まりだからこそ


この極上の時間、だ~れもいない。
向こうの方にちょっと一人来たけど。
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山小屋で酒飲んでワーキャーしてる声もあったが~
みんな勿体ないゾ~これ見ないと~


そして最後の最後、ショーの終わり
陽が山の向こうに隠れたら
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完全に雲が飛んで、燧ケ岳の全部が姿を現す
キターー最後にキタか!ドラマチックじゃねぇか


この待った甲斐があった燧ケ岳さんと、一緒に写真が撮りたい

またもタイマー自撮り
1時間もこうしていました


翌日、ケータイの電波が入った時見たら、ちょうどこのころヨメから着信があったようで
「電話つながらない?」「熊に食われて死んでるんじゃ?」みたいな心配をしてたようです
「電波入らないからね」って言っておいたのにな


”ショー”が終わったら、完全に体が冷え切った
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まだ続きがありそうだが、もう寒くて限界


水の流れる音と、鳥の鳴き声だけが聞こえる静か~なシーン。




テントに帰って、明日の燧ケ岳アタックのパッキングをして
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PM8時半。真っ暗でやること無いし。寝る。
去年買った真冬でもイケる寝袋
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‐4℃~ってヤツだから、暑いかと思ったら、案外丁度良い。
かなり夜中は冷え込んだのか。
夜中、出てる顔が寒くて起きたが、体はホカホカで
快適に眠れた


目覚ましをAM4時にかけたが、鳴る前に起きた
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またブラりと沼へ。
霧の沼がどんなもんか~と


幻想的・・・ってほどでもないが、イイ感じじゃないっすか
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前日夕方に続き、静かな朝。
「カッコ~カッコ~」と、聞きなれた鳥の鳴き声。
いや、聞き慣れているのは機械的な物から発せられてる音であって、
ホンマモンがリアルに「カッコウ~」と鳴くのを聞くのはあっただろうか・・・?



霧はいいとして・・・
やっぱ、雲が多いな・・・
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予報では曇りのち雨
違う予報では晴れってのもあったが・・・
どう転ぶか・・・


ササっと朝飯食って、AM5時半出発。
コースタイムで往復6時間以上かかる。
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残雪で時間がかかりそうだし、昼前に帰ってテント撤収しないといけない。
天気は怪しいが、迷ってる時間は無い。

とりあえず行ってみて、頂上に着いたら晴れてきた~
なんてことが起きないかと祈って・・・


ここから尾瀬沼を離れ、登りが始まる。
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長英新道 4.5km
頑張るゾ



登山道に入って、すぐに残雪が
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聞いてはいたが、すげぇな。
真冬みたいだよ
数週間前、運動会見に行って日焼けした~とか言ってたのに


しばらくダラダラとした緩斜面を登る。
斜度が無いので、登山靴のまま進む。
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見ての通り真っ白で、どこが道なのかわからない。
踏み跡があるが、あまり信用してはいけない。
目印のリボン、赤ペンキを確認しながら進む。


ちょっと斜度がついてきたら、軽アイゼン装着。
2年前の北岳以来か。
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アイゼン着けた方が、圧倒的ラク



とにかく地面が全て雪で覆われ、真っ白。
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普通に夏なら、普通の登山道なら、
「ココを通れ」という道や階段、木道なんかが作ってあって
(ホントはそれじゃダメだけど)何も考えなくても頂上まで行けちゃうモンです。

だけど、ここまで残雪があると、そんな道は全て埋まっていて・・・
ただ真っ白な樹林帯を、目印から目印へ・・・と辿り
とにかく来た方向、行く方向を見失わないようにしないといけない


ここは一番ドキ!っとしたところ・・・
写真左から歩いて来て、リボンを確認
そのまま人の踏み跡につられて、写真奥へ下って行った・・・
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あれ??リボンが無い?目印もない?
そもそも地図を見ても、こんな一旦下るような部分あったかな??無いよな??

多少なりとも、「地図を読む」勉強しておいてよかった
地図を見ておいたから、早めに気づけた

踏み後を信じてたら、さらに奥まで行っちゃってたな。
この踏み跡の人たちはどこへ行ったのか?
まぁ、ニュースになってないから、大丈夫だろうが。



頼りはこの目印。コレを見失ったら命に係わる・・・
ちょっと考え事したり、疲れて下向いて歩いてると、
あれ?目印は??となって、右往左往
かなり緊張感を要求される。こんな登山は初めてだ
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もちろん、地図とコンパス。そしてシロウトの経験不足を補う
スマホのGPSを使った登山アプリもある。
サイアクでも「何とかなる」用意はある。



斜度が上がる。息が切れる。
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上に行くほど霧が濃くなる。
下から見たら雲の中だったからな。当然だわな。



もうサ、クイズか?パズルか?宝探しか・・・・?目印探すだけでタイヘン
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どこだよ?どこ通るんだよ??


コレは雪で倒されたのか?人が通るために倒されたのか?
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何度も目印を見失い、探して、行ったり戻ったり
晴れて視界が良ければ、もうちょっと違うだろうけど・・・


登山アプリの軌跡を見ると、ワタシの苦労がにじみ出てます
黒の点線が「登山道」。紫の線が、ワタシの通った軌跡。
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ホントならスムーズな線で、黒線をたどるはずが、
ギザギザして、所々ルートを外してます
中間あたりで飛び出た所は、あの踏み後につられた所・・・

体力も削られるが、精神力もかなり削られ・・・



霧が濃くなり、風も出てきた
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オマケに今日何度目か・・・?また目印が無くなった・・・
目印どこだ・・・?また何度目か・・・右往左往

こりゃダメだ。
こんなことやってたら死んじゃう


もうちょっと・・・いや、ここからまだ長いが・・・
2時間半ほど登ってきた。
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標高にしてあと300m弱。
ここまで来て・・・
いや。命がけでやることでもない。

一人ぼっちで、迷ったら・・・

このコンディションだからか・・・
ここまで(下山中も)一人も人間を見なかった・・・

完全に一人ぼっち。ミスはヤバイ。


と、いうことで撤退

行けないほどではないかもしれないが、
ワタシ程度では、全く経験値が足りない。
正しい判断をしなけりゃいけません


下ってたら、空が明るくなったり。
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まぁ、上は同じだろうが。
ちょっと悔しいな。


ザクザク下って、1時間半ほどだったか・・・
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尾瀬沼に出た。
無事戻れた~
ちょっとホッとする



またのどかな尾瀬の景色
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さっきまで修羅場だったんだけど




振り返って燧ケ岳
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ありゃ~~ダメだ・・・
ヤメてよかったな。


”基地”に戻りました。
予定より早いので、焦って撤収しなくても大丈夫
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安心したら腹減った。
ソッコーでラーメン


カップヌードル・カレー
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いや、まじウマイな。
山だからか?まぁ、カレー味はウマイに決まってるんだけど。


テントを撤収。またザックに詰めて。
ホントのおウチに帰りましょう
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帰りもザックの大きさ、重さ変わらんな…

食材が減ったが、テントやらいろんなものが濡れて
重さが増してる・・・?



昨日来た道を戻ります。
尾瀬沼をたどって・・・
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お天気良くなってきたな・・・予報は雨だったのに・・・



さあ、尾瀬沼にお別れ。峠を越えて向こうへ下山・・・
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最後目にした燧ケ岳は・・・この美しさ
そんなモンだよね

いつかまた・・・


行きは見えなかった景色も、クッキリ見えて
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どこが雨(予報)じゃ



無事登山口の駐車場に帰還
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グレーートな2日間だったぜ

くたびれたから、しばらくは登山おなかいっぱいだが・・・
グレーートだったぜぇ~











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キャンプ・登山・アウトドア | コメント(2) | トラックバック(0) | 2017/06/16 16:31
コメント
No title
尾瀬の空気感がひしひしと伝わる素晴らしい記事でした!尾瀬の木道は話には聞いたことありましたが、こんな感じなんですね!自分含め行ったことある人周りにいなかったので感動です!まあ、尾瀬に突然朝顔やゴーヤが生えてたら、「ああ、あの人が持ち込んじゃったんだな」とw

No title
としさん>尾瀬の木道はずっとオレの行ってみたい場所上位だったけどね。
ただ、どうしても老人のハイキング・・・ってイメージでw
いま一つ「頑張ったぜ感」「やったぜ!感」が無いのかと思ってたフシがあり~
今回行って、ホントに魅力的でした!
「やったぜ!感」も、撃沈させられるくらい十分ありましたしv-411
ぜひ行ってみるといいよ~!

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